三尾君と振媛– category –
継体の母振媛と三尾君をめぐる問題について探ります
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南山城と「蟹」
『和名抄』山城国相楽郡蟹幡郷に比定される京都府木津川市山城町綺田の蟹満寺は、『今昔物語集』『元亨釈書』『古今著聞集』などにみえる「蟹の恩返し伝承」で知られます。 また、『紀』垂仁紀34年3月条にみえる垂仁妃、綺戸辺(カニハタトベ)と関係を持... -
山城国相楽郡蟹幡郷
山城国相楽郡蟹幡(かむはた)郷は、木津川右岸、支流天神川の下流域、京都府木津川市山城町綺田を遺称地とします。 『紀』垂仁紀34年3月条にみえる垂仁妃、綺戸辺(カニハタトベ)は、当地に関わるといわれます。 天神川南岸東部山地の西裾にある蟹満寺は... -
カニハタトベ・カリハタトベ
『紀』垂仁紀34年3月条に、垂仁天皇と綺戸辺(カニハタトベ)の話がみえます。 垂仁は、山背で、綺戸辺という美しい女のことを聞き、「もし、綺戸辺に会えるならば、奇瑞が現れよ」とウケヒすると、河のなかから大亀が現れ、矛で刺すと石になりました。奇... -
三尾君の本拠地と振媛の出身勢力
三尾君の本拠地について、越前国坂井郡と近江国高島郡2説あり、継体の母振媛の出身勢力についても、三尾君と三国真人とに見解が分かれています。 論点を列記すると、越前国坂井郡と近江国高島郡ともに三尾君の拠点とみられ、振媛の出身勢力は、三尾君とも... -
振媛と三尾君をめぐる問題
三尾君の本拠地について、越前国坂井郡と近江国高島郡2説あります。 また、継体の母、振媛の出身勢力についても、三尾君と三国真人とに見解が分かれています。 越前国坂井郡に関わる論点は、次の6点です。(→ 越前国坂井郡高向郷) ① 『紀』『上宮記』... -
近江国高島郡三尾郷
『紀』継体即位前紀、『上宮記』逸文によると、彦主人王は、「近江国高嶋郡の三尾の別業」「弥乎国高嶋宮」にいた時、越前国坂井郡高向から迎えられた振媛と結婚し、2人のあいだに継体が生まれました。 「近江国高嶋郡の三尾の別業」「弥乎国高嶋宮」は、... -
三尾角折君の本拠地
継体の9人の后妃のなかで、最初の妃は、三尾角折君の妹稚子媛と考えられています。 (→ 継体の三尾君の妃) 三尾君の本拠地について、『紀』に「近江国高嶋郡の三尾の別業」、『上宮記』逸文に「弥乎国高嶋宮」とある、近江国高島郡と、振媛の出身地とみ... -
越前国坂井郡高向郷
『紀』『上宮記』逸文によると、継体天皇の母、振媛は、夫の彦主人王が亡くなったため、故郷に帰って継体を育てました。 振媛の故郷は、『紀』に「三国の坂中井」「高向」、『上宮記』逸文に「三国の坂井県」「多加牟久村」と記され、『和名抄』の越前国坂... -
継体の三尾君の妃
『記』『紀』の継体天皇の系譜に、次のような后妃がみえます。 『記』 『紀』 ① 三尾君等祖、若比売 手白香皇女 ② 尾張連等祖、凡連妹、目子郎女 尾張連草... -
三尾君の始祖系譜
『記』『紀』の垂仁天皇の系譜に、三尾君の始祖がみえます。 『記』 山代大国之淵─┬─刈羽田刀弁 ┌───落別王〈小月山君・三川衣君祖〉 │ ├─────┼───五十日帯日子王〈春日山君・高志池君・春日部君祖〉 │ │ └...
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