角凝・天背男・久我– category –
『山城国風土記』逸文の鴨氏伝承と『紀』神代紀第9段の天香香背男伝承の共通点を、「久我」「天背男」を視点に探ります。
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角凝と天背男・久我
『山城国風土記』逸文の鴨氏伝承と『紀』天香香背男伝承の共通点を探ります。 『山城国風土記』逸文の鴨氏伝承において、賀茂建角身命は、乙訓郡「久我」を経て、愛宕郡「久我」へ至り、また、娘、玉依日売は、「久我」遺称地近くの乙訓社火雷神と神婚し、... -
掃守連とウガヤフキアヘズと蟹
『古語拾遺』に、掃守連遠祖、天忍人命についての記述がみえます。 天祖彦火尊、海神の女豊玉姫命を娉ぎたまひて、彦瀲尊を産みます。 誕育したてまつる日に、海浜に室を立てたまひき。 時に、掃守連が遠祖天忍人命、供へ奉り陪侍り。 箒を作りて蟹を掃ふ... -
淡路国三原郡の大和大国魂神社
大和大国魂神社は、兵庫県南あわじ市榎列上幡多、成相川右岸の山所地区に鎮座し、『延喜式』神名帳において、淡路国三原郡の名神大社とされます。 祭神である大和大国魂神は、『紀』崇神紀・垂仁紀にみえる、倭直祖市磯長尾市を祭祀者とする大和大国魂神と... -
葛木倭文坐天羽雷命神社
『延喜式』神名帳の大和国葛下郡の筆頭社として、葛木倭文坐天羽雷命神社がみえます。 葛木倭文坐天羽雷(かつらぎのしどりにいますあめのはづち)命とは、『紀』神代紀第9段本文の国譲り神話の異伝にみえる、倭文神建葉槌(しどりがみたけはつち)であり... -
鴨氏と八咫烏伝承
『記』『紀』の神武東征伝承において、神武が熊野で霊剣を得た後、八咫烏が天より遣わされ、大和国へ向けて山中の道案内を務めます。 『紀』神武紀2年2月条には、八咫烏の苗裔は、葛野主殿県主部と記されます。 ところが、『姓氏録』山城国神別では、鴨県... -
鴨氏と乙訓の火雷神
『釈日本紀』所引『山城国風土記』逸文に、賀茂建角身命と丹波国神野の伊可古夜日女の子、玉依日売が、乙訓郡の社に坐せる火雷命と神婚し、加茂別雷命(上賀茂神社の祭神)が生まれたことがみえます。 「乙訓郡の社に坐せる火雷命」と鴨氏の深い関係が窺わ... -
『山城国風土記』逸文の鴨氏伝承と久我
『釈日本紀』巻9「頭八咫烏」条所引『山城国風土記』逸文に、次のようにみえます。 可茂の社 可茂と称ふは、日向の曽の峰に天降り坐しし神、賀茂の建の角身の命、 神倭石余比古の御前に立ち坐して、宿りて大倭の葛木の山の峰に坐しき。 彼より漸遷りたま... -
山城国の天背男後裔氏族
久我神社は、桂川の右岸、京都市伏見区久我森の宮町に鎮座し、『延喜式』神名帳の山城国乙訓郡には「久何神社」記されます。 『旧事紀』「天神本紀」及び「神代本紀」に、次のような記述がみえます。 天背男命 山背久我直等祖 天世手命 久我直等祖 「天... -
尾張国中島郡の天背男後裔氏族
尾張国中島郡の式内社である久多神社(愛知県稲沢市東畑)は、天背男命を祭神とします。 天背男命は、尾張大国霊神社久田氏・野々部氏の祖であり、町の西部に天降りして住んだという岩窟がありましたが、江戸時代には荒廃して畑地となっていました。 天保1... -
天香香背男をめぐる国譲り神話の異伝
『紀』神代紀第9段本文「一云」と一書第2に、天香香背男についての記述がみえます。 一に云はく、二の神遂に邪神及び草木石の類を誅ひて、皆已に平けぬ。 其の不服はぬ者は、唯星の神香香背男のみ。 故、加倭文神建葉槌命を遣せば服ひぬ。 故、二の神天に...
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