5世紀後半と神武東征伝承– category –
神武東征伝承・海幸山幸神話の構図は、5世紀後半の新旧勢力間の抗争の動向に一致する。
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5世紀後半と神武東征伝承の共通点
神武東征伝承と5世紀後半の共通点を3つ示します。 神武東征伝承において、大伴連・物部連の祖が神武の側近として活躍します。2者は、雄略朝に出現した「大王のトモ」の勢力です。 また、当初劣勢であった神武は、熊野でフツノミタマの剣を得て、快進撃... -
顕宗朝の月神祭祀とホスソリ・ホデミ
『紀』顕宗紀3年2月条・4月条にみえる、月神・日神祭祀の意義は、隼人の属性を、日神から分離することにあると考えます。 5世紀初めから継続していた日向の后妃に代わる和珥の后妃の時代は、顕宗朝の月神・日神祭祀の後、本格的に開始されます。(→ 顕... -
大王直属集団の形成と神仙思想
『記』『紀』神武東征伝承における、久米・大伴の話と『紀』『姓氏録』にみえる、神八井耳・大彦の「子を集め育てる」話は、雄略朝に始まる大王直属集団の形成を象徴的に描くもので、クメ(久米)とコベ(子部)は、同義であると考えます。 (→ 雄略朝にお...
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